雨､貴方のメガネをしずくで埋めて
最初は拭っていたけど､やがて諦める。
七色油の水たまりを見たら
彼方の喧騒がゆがんでいく。

貴方は空港の草むらの中で､ひたすら
ジャンボジェット眺めてるんだ
濡れた金網しがみついて､鼻を鳴らした。

急に味気が消えたガムに｢オエッ｣ってなって､
みじめな気持ちになり帰ろうとした時
雷鳴轟き 鼓膜をつんざいた
きっと終戦を祝う大砲だ!

滑走路に積もる惑星たちが
キラキラまきちらしている

音がねじれて なくなる大地
まるごと 銀河に溶けていく