子供たちが寝静まった夜ふけすぎに 静かにランプの灯る家がある
街外れのオンボロ屋敷に 棲みつく魔女の話

雑巾みたいな野良猫と 無口な九官鳥の門番置いて
そこに住みついているのは 魔法で美しくなった醜い魔女
本当はしわくちゃお肌と 蜘蛛の巣ヘアーにして
半透明な涙流せば 誰にも気づかれないように

この目に見えないものはない この手に負えないものはない
何でも出来る何でも知ってるこの私が 欲しいのは温もり

ある日魔女は夢の中 この腫れた瞼も痩けた頬も
若い頃の美しいままで 愛する男と熱いキスをして
目覚めたときの真っ赤な顔と言ったら!

明日は魔法を解いて 愛する人とともに
その満遍の笑顔でいれば 誰に気づかれても怖くはない
世界をペテンにかけるには あまりに美しい笑顔

この目に見えないものはない この手に負えないものはない
何でも出来る何でも知ってる この私が
鏡に映る自分の醜い姿さえ 愛したときから世界はみんな煌めいてる
醒めない魔女の夢
九官鳥さえおしゃべり