インタビュー風景

――『INITIALIZE』には“初期化”という意味があるんですよね。クラブミュージック、ラウド系ロックだったり、いろいろな要素が混ざった曲が収録されていますが、なぜ初期化したかったんですか?

初期化以外にもう1つ意味があって、ゼロ地点に戻るというか、新しい僕らの居場所を作るスタート地点に立ちたいという想いでつけたんです。と同時に“フューチャーロック”っていう新しいジャンルを打ち出したアルバムでもあります。

ずっと自分たちの音楽に当てはまるジャンルがないなと思っていて、「だったら作っちゃおう」って。

僕らの中でずっとデカい悩みだったんですよ。例えば『INITIALIZE』には「ALONE」のようなクラブ系の音と混ぜたエモい曲もあるし、「NA.NA.NA.」のようなトロピカルハウスっぽい曲もあれば「UP DOWN SWING」のようなロックな曲もある。これって1つのジャンルにくくれないものだなという気持ちがあって、でも根本にあるのはロックだから、新しいスタイルのロックを作っていくという意味での“フューチャーロック”を掲げて活動していこうぜって。そういう意味での『INITIALIZE』というタイトルでもあり。

10.19 渋谷eggman ツアーファイナルライブの様子C

――なるほど。例えばラウド系とかどこかのジャンルに属しちゃうほうがある意味では楽だと思いますが、あえて新ジャンルで茨の道を行くところがInitial’Lらしくもあります。

(笑)。

僕らクラブミュージックとかどこかのジャンルに入ると、それしかできなくなっちゃうというか、何のために音楽やってるのかわからなくなるんですよ。もっと自由でいたい。ただ、今言ってもらった通り、茨の道ですよね。

前から「人生エクストリームモードだよね」って言ってましたからね(笑)。

覚悟決めてやってるから、辛いこともありますけど楽しいですよ。だって、これで成功したら幸せだし。

――パイオニアになれますもんね。

だから、応援してくれる人たちを大切にしたいし、対バンした人から「この音楽カッコいい!」って言われたらすごく嬉しいし、最近も「僕もフューチャーロックやりたい」って言ってきてくれたミュージシャンがいて「良かった!」と思いましたね。

10.19 渋谷eggman ツアーファイナルライブの様子D

――自由に今やりたいことを形にしたのが『INITIALIZE』だと思いますが、Lycaon時代は歌謡曲のエッセンスがある曲だったのが、メロディーもサウンドアプローチも洋楽寄りになっていると感じました。みなさんはアルバムをどう捉えているんでしょうか?

作っている段階からテーマがあって、「こんなバンドがいたらいいな」っていう自分たちの理想を形にしたかったんですよ。もちろん、カッコいいと思う曲や好きなバンドはいるけど、「こういう曲が聴きたかったんだ!」って自分たちが思うようなもの。さっき悠希が言っていたようにほかのバンドの友達やファンに自慢できる1枚を作りたかったんです。みんなが聴いたことがないような音を入れたりとか、今までにない曲数を作って選曲していきました。実際、完成してから俺もリスナーになっちゃって聴いているし、悠希の書いた歌詞も共感する部分が多いですね。

それと今、影響を受けているのが海外のアーティストが多いんですよ。歌謡曲はもう染み込んでいるので新しい刺激が欲しいなって英詞で書いたり、メロディーを変えてみたり、挑戦が詰まっているのが『INITIALIZE』ですね。それともう1つ理由があって、僕のインスタを見てくれている人に海外のお客さんが多いんですよ。

10.19 渋谷eggman ツアーファイナルライブの様子E

――ライブにも欧米のファンなのかなと思う人が多かったですもんね。

ええ、「そういう人たちに届くのかな?」と思いながら歌っていたところがあったんですけど、今回、「ALONE」を歌ったら今までと違う反応があったので英語に真面目に取り組んで良かったなって。『INITIALIZE』は大きな一歩になったと思っています。

ギターの音に関しては曲を書いたメンバーと話し合って「こういうサウンドにしたい」というのが明確にあったので、そこを目指していってギタリストとしても新しいところに行けたなって。

――ちなみに目指していたサウンドというのは?

単純にパワフルで骨太になったと思うんですよ。僕は今まで無心というか淡々と弾くことが多かったんですけど、Initial’Lをやっていく内に気づいたら熱を入れて弾くようになっていって。

――魂を込めて弾くという。ライブのパフォーマンスもかなりアグレッシブになりましたよね。

そうですね。自分の中でいろいろと変わっています。

僕の中では『INITIALIZE』は“骨”という感じのアルバムです。骨組みができたというか。今まではLycaon時代の要素が入っている曲もあったんですけど、同期は派手でもバンドサウンドはどんどんシンプルになっている。今後、フューチャーロックを掲げて活動していく上でいろいろなものに触れて吸収していくと思うんですが、未来に続いていく1枚だと思っています。

ライブでいうと今までは「好きに暴れてね」っていうスタンスだったんですけど、『INITIALIZE』は曲ごとにコール&レスポンスだったり、ジャンプだったり、サークルモッシュだったり、ノリ方が違うんです。Initial’Lになってロックバンドともヴィジュアル系とも対バンしてきましたけど、こっちから提示しないとお客さんもどうしていいのかわからないのかなって。対バンのファンの方も巻き込みたい気持ちもありますし。

10.19 渋谷eggman ツアーファイナルライブの様子F

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Selected Initial'L

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