総再生数5億超えピアニスト・まらしぃが語る、ネット時代のアーティストの生き方

新たな試み“まらおバンド”は、変幻自在の未知数のユニット

“10周年記念イヤー”が一段落し、20周年に向かっての第1弾は、『運命』のカバーと、オリジナル曲で『Aichi Impact2019』(8月30日〜9月1日)のテーマソングでもある『村雨』。この2曲は、ピアノだけではなく、彼にとっての新形態“まらおバンド”での演奏となる。このユニットは、彼以外のメンバーは固定せず、その時々で楽器もメンバーも変わるという変幻自在な形態で、今回はドラムとのコラボだ。

まらしぃ

――新しい試みの第1弾に『運命』を選んだのは?

「特に意味は無いんです。ドラムとピアノで“♪ジャジャジャジャーン!”ってやったら、単純にカッコよくなりそうだなって思って(笑)。あと、僕、クラシックピアノには、先生とケンカしたり、やらされてる感があったり…で、あんまりいい思い出が無かったんですけど、去年出したアルバム(『marasy piano world ]』)に僕なりの解釈でアレンジした『エリーゼのために』を収録したりして、クラシックの良さみたいなモノもだんだんわかってきたんですね。だから、今の僕が(クラシックを)噛み砕くと、こんなふうになるんだな、というのは、やってみたかった。というのもあります。

今回コラボしたyuji yono君は、若くて勢いがあって上手いドラマーなんです。僕は今まで年上の方と作業することが多かったんで、今回、僕より歳下のミュージシャンと一緒にやるのは新鮮でした。今までは後ろをついていくだけだったのが、今回は自分が引っ張らなきゃいけないんじゃないか、とか考えましたね。お互いまだ敬語は抜けてないんですけど(笑)、年が近いから、意見をぶつけ合ったりして楽しかったです」

――『村雨』については?

「eスポーツのイベント『AICHI IMPACT2019』のテーマソング、ということで、ゲームっぽい感じを出しました。それと、eスポーツ=ゲームは日本が世界に誇れることの1つでもあるんで、日本っぽいイメージも持たせました。どっちの曲も、まらおバンドの初音源なんで、盛り上がったら嬉しいですね」

まらしぃ

――ピアノだけの楽曲とバンド用のモノでは、作り方は変わりますか?

「特に区別は無いです。ピアノだけのときも“ここではドラムがこんな感じで、ここはベースが…”って頭の中でいろんな楽器の音が流れてて、それをピアノに落としこむんです。なので、バンド形式のときは、その僕の頭の中にある音を再現してもらえるように伝える、という違いです」

――まらおバンドで、今後やっていきたいことは、ありますか?

「フェスに出たいんですよね。今までも“VIVA LA ROCK”とか、フェスには何度か出させてもらってるんですけど、やっぱりロックフェスだとピアノソロは毛色が少し違いますから…。自分のことを知ってる人、知らない人、いろんな人の前で演奏するのはモチベーションになるんで、バンドの形態を1つ持ってると、そういう場所にも出て行けたりするのかな、と、期待してます」

まらしぃ
運命/村雨

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