グラスの泡越しにはじけた 遠い八月の日
ちょっと背伸びした 年下の横顔

少し引け目を感じるほど 期待されてるけど
思ってるほど
恋に馴れてなどいないの

触れた手をさらってプールへと
飛び込む
強引なきみは 恋にはしゃぐこども

遠ざかる水面 近付く目と目
ああ あの夏のスローモーション
呼吸を潜めたままで 時間を止めて
ああ
"大人しくしていて…"

いまはもうつめたい風が吹くけど
あの日聴いた
「サマーブリーズ」
流れるたびに ふいに思い出す

触れた手をほどいて私から
離れた
試してるきみは 恋で遊ぶおとな

一人で潜った プールの水色
ああ あの夏のスローモーション
急がずにいて
本当は臆病な心に
ああ 気づいてほしかったの

「いつか分かるはず」と
おとなのふりをしてただけ

ためらう指先 そらした目と目
ああ あの日のスローモーション
急がずにいて
本当は臆病な心に
ああ 気づいてほしかったの

通り過ぎたサマーブリーズ