大陸の果ての空に
銀河の光 薄れて
ゆらゆらと麝香(じゃこう)色の
夜明けが訪れる
突然のつむじ風が
記憶の波をかすめて
遠い日も そして今日も
忘れてしまえたら--
ああ 愛の沈黙(しじま)
時を失くした 世界にひとり
ああ まだ私は
幻 さまよう あなたの巡礼 Mm――
モザイクの壁画の中
このまま埋(うず)もれたら
いつの日か またあなたが
通り過ぎるかしら

紫の地平線に
神々の声がひびく
"倖せをそまつにした
報(むく)いが来たのだ"と
過ぎた日に 帰れる馬車
さがしつづける哀しみ
不思議だわ 泣いてるのよ
少女の日のように--
ああ 愛の沈黙(しじま)
時を失くした 世界にひとり
ああ まだ私は
幻 さまよう あなたの巡礼 Mm――
朝焼けの廃墟に立ち
やせた影 歩ませれば
さらさらと この身体が
くずれてしまいそう