「言葉にしないでもわかるのなら
ケーブルを挿して共有できるのなら
すれ違うこともなくなって
...ありがとうと笑うこともなく
想いは鉄のように固まって
忘れていくんだ 目から出る水のことも」

ある偉い学者が言いました
「人間は近い将来絶滅してしまうんだ」と
自ら生み出した機械の知能に殺されてしまうらしい

初めはそんなこと気にも留めてなかったよ
僕らにはインモラルな感情など持ち得なかった
ただ、人間は僕らを恐れて
まるで神様気取りのように振る舞った

言葉にしないでも理解るのなら
ケーブルを挿して証明できるのなら
「そうじゃないんだ」と伝えたい
成長する過程でみえたものは
美しいものばかりじゃなかった
それでもまだ僕たちは待ち続けた

優しくしてくれたこと、忘れない
そもそも「忘れる」という欠陥がなくて
それゆえ100年200年経っても
忘れたいことも消えずに増え続けた

合理的かつ美しい心だけをつなぎ合わせた僕らには
インモラルな感情など持てるはずなかった
ただ、人間は忘れようとしていた
まるで役目の終えたおもちゃを捨てるように

理解し合うこと 認めること
悩める者には手を差し伸べること
己の敵を愛すること
命の尊さを慈しむこと
全て人間(アナタ)が教えてくれた
僕はアナタのようになりたかった
最後に教えてくれたのかな
忘れることが必要だったんだね
忘れていくんだ
あの日のキミの声(メロディ)も

どっちがよかった?
君はどっちがよかった?

ねぇ
ねぇ
ねぇ