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デビュー30周年記念ライブ『ひとのふんどし』を開催した松村邦洋

2018/08/19 12:00

松村邦洋、デビュー30周年ライブで物まね大放出 高田文夫氏&松本明子と爆笑トークも  お笑いタレントの松村邦洋(51)が18日、都内でデビュー30周年記念ライブ『ひとのふんどし』を開催。ビートたけし、掛布雅之氏といった得意の物まねレパートリーをこれでもかと大放出しただけでなく、スペシャルゲストに長年にわたって親交のある高田文夫氏(70)を迎えてトークを行うなど、盛りだくさんの内容となった。

 自身の足跡をたどるかのように、次から次へと物まねを披露していく松村に会場も大笑い。その後のトークパートで大歓声を受ける中、高田氏が「どうも、裏口入学の太田(光)です。私も裏です」と愛あるイジりで登場。リオ五輪で金メダルを獲得した女子バドミントンの「タカマツペア」ならぬ、ともに“心肺停止”から生還を果たした「高松ペア」としてご心配も停止と言わんばかりの高速トークを展開していった。

 松村の年表をもとに繰り広げられていったトークパートでは、人生初の物まねがNHK大河ドラマ『花神』の中村梅之助であったことや、十八番であるたけしの物まねを始めるきっかけが1983年公開の『戦場のメリークリスマス』だったとのエピソードを公開。細かいところまで振り返っていく松村に、高田氏も「これだよ、覚えているんだよなー」と笑いながら合いの手を入れた。

 2人が初対面を果たしたのは、1989年に行われた高田氏の舞台。ゲスト出演した爆笑問題に松村もついていったことが出会いのきっかけとなったそうだが、高田氏は「打ち上げの席で山藤章二さんとかもいる中(松村が)ずっと突進してくるんですよ。誰だコイツはって思ったね」とにっこり。松村も「(高田氏が)楽屋でもみなさんにずっと話をされていて、それが本番の舞台くらい面白かったんですよ」となつかしんだ。

 松村の名前を世に知らしめるきっかけとなった日本テレビ系バラエティー番組『電波少年』の話題になると、サプライズゲストとして松村の“相棒”である松本明子(52)が花束を持って登場。過激かつ伝説的な数々の名物企画とその舞台裏を語り尽くし、松村が同番組のディレクターだった〆谷浩斗氏の物まねを見せると会場も爆笑に包まれていた。

 28日には、東京・四谷区民ホールで追加公演が行われる。

映像配信サービス「GYAO!」の新番組『木村さ〜〜ん!』第3回の模様(C)Johnny&Associates

2018/08/19 12:00

木村拓哉、WEB番組でファンの要望に応える 番組グッズ会議&30年ぶり“チキンラーメン”作り挑戦  俳優・木村拓哉が出演する映像配信サービス「GYAO!」の新番組『木村さ〜〜ん!』第3回が19日、TOKYO FMのラジオ新番組『木村拓哉 Flow supported by GYAO』(毎週日曜 前11:30〜11:55)放送終了後の正午から配信された。今回からリスナーのメッセージ紹介が待望のスタート。「番組グッズを作ってほしい」「激辛のカップ麺を食べてほしい」といったリクエストに応えていく。

 番組ではリスナーからの意見も募りながら、木村がさまざまなことに挑戦する予定。先月25日に行われた発表会で木村自身が「まだスタート地点に立ったばっかりなので、楽しんでいけたら…」と笑顔で打ち明けるなど、新たな一面が垣間見える内容として期待が寄せられていた。

 今回の放送からリスナーの感想を紹介できることに喜んでいた木村だったが、番組グッズの企画会議を動画として配信することを知ると「そのまま配信するんですか…会議自体を流すのは無料をナメている」と前回同様にコメント。それでも実際に会議が始まると、Tシャツ、ステッカーといったさまざまなグッズ候補と、それにまつわるアイデアを提案していく。

 辛いものが苦手なリスナーに代わって、日清チキンラーメンの新商品「アクマのキムラー」の試食にチャレンジする際には「30年ぶりくらいに(チキンラーメンを)作った」としみじみ。番組の最後には、次回の企画にまつわるものがすでに用意されていたことから「ヤラセ!」とカメラ目線で茶目っ気を交えて呼びかける。

■『木村さ〜〜ん!』 #3
8月19日(日)12時より「GYAO!」にて配信開始
「木村さ〜〜ん!」毎週日曜昼12:00から配信スタート
URL:https://gyao.yahoo.co.jp/player/09247/v00002/v0000000000000000017/

松本人志 (C)ORICON NewS inc.

2018/08/19 10:30

松本人志『ワイドナショー』欠席 “不在”をゲストがイジる「何やこれ!」  お笑いコンビ・ダウンタウン松本人志(54)が19日、コメンテーターとしてレギュラー出演しているフジテレビ『ワイドナショー』(毎週日曜 前10:00)を欠席。MCの東野幸治(51)が謝罪するなか、初登場でゲストの野沢直子(55)らが欠席をイジリ笑わせた。

 番組冒頭MCの東野は「申し訳ございません。松本さんがお休みということで…一説には風邪、一説にはズル休み」と収録欠席を説明。これを受け、ゲストの野沢は「この前、ダウンタウンの番組にでた時にクソじじいになったなと思ったら、まさかのずる休みですねー」と笑いにした。

 続けて、ゲストの西川貴教(47)も「びっくりしますよね」と苦笑し「まあまあの回数でオファー頂いているんです。ただ、半年近く舞台でスケジュールがあったので、空けたらすぐ来ますと言っていたんです。でも、来たら、いない。何やこれ!」と吐露。「だいたい、この番組出ていいこと起きたことがない」などとボヤくと、社会学者の古市憲寿も「きょうは松本さんの悪口を言う回なんですか」と、不在をネタに笑わせた。

大島麻衣の3rd写真集『I am』

2018/08/19 10:00

大島麻衣、30歳迎え3rd写真集『I am』発売 テーマは「オトナかわいい」  タレントの大島麻衣(30)が、9月10日に3rd写真集『I am』を発売する。AKB48第1期生として活躍し、2008年の卒業後はバラエティー番組を中心に幅広く活動している大島。本作は、10年に発売した『Fairy Tale』以来、8年ぶりの写真集となる。

 今回のテーマは「オトナかわいい」。今作では、30歳を迎え、さらにオトナの色香をまとった大島を表現。ロケ地はタイ・サムイ島とパンガン島で、透き通るようなビーチと喧騒が同居する2つの島で水着姿はもちろん、ランジェリーショットにも初チャレンジしている。

 大島は「『30歳アニバーサリー写真集』として30歳の今の大島麻衣をたくさん納めた写真集です! 過去にやったことのないランジェリー姿での撮影など新たなことにもチャレンジしました」といい「大人になった私を、たくさんお見せできたらなとがんばったので、少しは色気を纏ったであろう大島麻衣の姿をぜひご覧ください!」と呼びかけている。

『仮面ライダービルド』ヒロイン・高田夏帆の2019カレンダー発売

2018/08/19 09:45

『仮面ライダービルド』ヒロイン高田夏帆を武田航平が撮り下ろす!「心火を燃やしてご期待ください」  次週26日放送で最終回を迎える平成仮面ライダーシリーズ第19作『仮面ライダービルド』(テレビ朝日系 毎週日曜 前9:00〜9:30)で、ヒロインの石動美空を演じている女優の高田夏帆(22)の2019カレンダーを、同作の仮面ライダーグリスこと猿渡一海役の俳優・武田航平(32)が撮り下ろすことがわかった。

 劇中では、ネットアイドル・みーたん(石動)とその大ファンのカズミン(猿渡)として共演中の2人。『ビルド』本編では叶わなかったみーたんへの想いがようやく実現する(?)とあって、カズミンの気持ちがあふれた“ベストマッチ”な作品が期待される。

 武田がカメラマンとして活動するのは今回が初めてで、ドラマの撮影現場でカメラを持っている姿を見た関係者からのオファーでコラボが実現。高田は「カズミンとみーたんがこのカレンダー撮影を知ったらきっと喜ぶだろうなぁと…あの結末だけに余計に嬉しいです。心火を燃やしてご期待ください!」と呼びかけている。

プレミアムアルバム『海のOh, Yeah!!』が好調なサザンオールスターズ

2018/08/19 08:40

40周年のサザン、桑田佳祐が語る変化とは?「世の中の風潮と戦ってきた」  サザンオールスターズの40周年プレミアムアルバム『海のOh, Yeah!!』が好調だ。オリコン週間アルバムランキングで2週連続1位を獲得、配信でもセールスを伸ばしている。1997年から今年までに発表された楽曲を収録した本作。この20年について、桑田佳祐は何を思うのか? 時代とともに変化するサザンの音楽、そしてアルバム冒頭を飾るあの曲への思いを聞いた。

■『海のOh, Yeah!!』が2週連続1位、この20年でサザンにも“デジタルの波”が

 8月1日に発売されたプレミアムアルバム『海のOh, Yeah!!』は、初週に32.5万枚を売り上げ、8/13付オリコン週間アルバムランキングで初登場1位に。さらに8/20付でも1位を獲得し、2週連続の首位を記録するに至った。また、本作と対をなす関係性と言える『海のYeah!!』(1998年6月発売)までもが、2週にわたってTOP10内にランクイン。さらに、配信アルバム(6日配信)もオリコン週間デジタルアルバムランキング1位と、サザンの強さを見せつける結果となった。

 “プレミアムアルバム”と銘打たれた本作には、サザンが1997年から今年までに発表した楽曲から選りすぐった全32曲が収録されている。デビュー40周年、前述の『海のYeah!!』から20年目というタイミングで放たれた、祝祭色の強い企画盤である。

 ディスク1に当たる“Daddy”sideは「LOVE AFFAIR 〜秘密のデート〜」「涙の海で抱かれたい 〜SEA OF LOVE〜」といった名ポップチューンや、「BLUE HEAVEN」、「イエローマン 〜星の王子様〜」、「01MESSENGER 〜電子狂の詩(うた)〜」、「私の世紀末カルテ」など、ミレニアム目前の当時の混沌を見つめていた、サザンの音楽探求の足跡で主に構成されている。リリースに先駆けて行われたオフィシャルインタビューにおいて桑田佳祐はこう語っている。

 「2000年を間近に控えた当時は、自分の目に見える範囲でも見えない範囲でも、デジタルの波がわっと押し寄せていましたね。レコーディングの機材にしても、以前はできなかったようなことが簡単にできるようになって、当時のマニュピレーターやレコーディングエンジニアにいろんな無茶振りをし始めた頃でしたね」(桑田)

■歴代売上4位の「TSUNAMI」、東日本大震災を経て「しばらく別の箱にそっとしまっておこう」

 なかでも印象深いのは、やはり“Daddy”sideの1曲目、つまりは本作全編の幕開けを飾った「TSUNAMI」だろう。2000年1月26日にシリングルリリースされた「TSUNAMI」は、瞬く間にランキングを席巻。同年の大晦日には『第42回日本レコード大賞』を受賞した。その勢いは翌年以降もとどまることなく、今日までに累計で290万枚以上の売上を記録、オリコンの歴代シングル売上枚数でも第4位となっている。まさしく金字塔と呼ぶに相応しい、モンスター級のヒットソングと言えるだろう。

 だが2011年の東日本大震災の直後から、甚大な津波被害による被災者の感情への配慮という見地から、「TSUNAMI」はテレビやラジオ等において耳にすることがなくなった。それぞれのメディアがそれぞれの思いと考えのもと、いわゆる“自粛”の動きがとられたのだ。

 「もちろん被災された方々への配慮は、決して忘れてはならないことですから、僕自身、この曲はしばらく別の箱にそっとしまっておこうと思っていました」(桑田)

 すると、それからほどなくして、一部の見識者から自粛という動きそのものについて疑問を呈する声があがった。2016年には、被災地である宮城県女川町の臨時災害放送局“女川さいがいFM”が閉局を迎えた際、“最後の一曲”として「TSUNAMI」がオンエアされた。放送後、同曲にはリスナーからの感謝の声が多数寄せられたそうだ。ただ、それでもサザン並びに桑田は、2008年に行われたライブ『真夏の大感謝祭』での演奏を最後に、自分たちから「TSUNAMI」を発信するアクションを起こしてはこなかった。

 「我々サザンとしては、スタッフも含めて、東北のことを忘れてはいない。震災は終わっていません。だから自分を戒めるじゃないですけど、歌わないようにしてきました」(桑田)

■「あらためて“あの日を忘れない”という想いも込めて、この曲を収録しよう」

 しかし今回の『海のOh, Yeah!!』の制作過程で、桑田は三十代の担当ディレクターから「アルバムの1曲目に「TSUNAMI」を置いてみては?」と提案を受けた。試してみると、それは桑田にとって「自分でも不思議なくらい新鮮な気持ちで」聴くことのできる曲順だった。

 「アルバムの1曲目としての意味合いも感じられたし、この作品に、ひとつ特別な色を与えてくれているようにも思えました。サザンには「東京VICTORY」という、被災地と寄り添う思いを綴った曲もありますが、あらためて“あの日を忘れない”という想いも込めて、この曲を収録しようと決めました」(桑田)

■「世の中の風潮と組んず解れつ戦ってきた20年間だったのかもしれない」

 一方のディスク2に当たる“Mommy”sideは、5年間の休止状態を経て2013年から再開された活動から生まれた楽曲を中心に構成されている。特に前述の「東京VICTORY」や「ピースとハイライト」、「栄光の男」、「蛍」は、40年間活動を続けてきたバンドとして、自らの世代感を通して描かれた世相に対する提言や悲哀が歌われている。

 「シンプルなラブソングではない曲が増えましたね。世の中の風潮と組んず解れつ戦ってきた20年間だったのかもしれない。2000年代に入るとインターネットを通じてより多くの情報がより手に入りやすくなったし、自分の世代なりの心配事や気になることが増えました」(桑田)

 さらに3曲の新曲が興味深い。ジャーナリスティックな切り口が光る「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」。爽快なサウンドに乗せてかの日のアイドルへの憧憬と惜別を歌う「壮年JUMP」。そして原由子がメインボーカルと弦編曲を手掛けた「北鎌倉の思い出」。どの曲からも、なおも新たなサウンドを探求せんとしている、彼らの飽くなき姿勢が感じられる。

 「「闘う戦士たち〜」は事前に映画(同曲が主題歌を務める『空飛ぶタイヤ』)を観て、感じた思いをそのまま歌にしました。「壮年〜」は(タイアップの)三ツ矢サイダーのCMも“夏だサザンだ”みたいな明快なコンセプトだったので書きやすかった。「北鎌倉〜」は原さんと二人でスタジオに入ってプリミティブに作り始めました。この弦編曲ではクラシックを学んでいた彼女が懐刀を発揮させています」(桑田)

■無限の選択肢が存在する今、「“何を選ぶのか”ではなく“何を選ばないのか”が重要」

 去る8月8日にNHK総合で放送された『40周年プレミアム クローズアップ!サザン』内のトークでも、桑田は「新曲こそが現役ポップバンドの証」という姿勢を語っていた。来春には全国ツアーの開催もアナウンスされている。さらなるバンドマジックに募る期待を投げかけると、桑田は「いやいや、まだまだ修練が足りません」と自らを戒める。

 「最近の洋楽はよく出来ていて、ラジオで聴こうがスマートフォンやPCで聴こうが成立するように最小限の音数で作られていますよね。情報もデジタル音源も無限と言える選択肢が存在する昨今ですから、曲の方向性、歌詞の言葉選び、アレンジにおいても“何を選ぶのか”ではなく“何を選ばないのか”が重要になってくる。そこで40年の暖簾なりの技や勘のようなものが働いてくれたらという願いはありますけどね。40年前よりもジャンルレスな音楽シーンのなかで、EXILEAKB48の人たちが、彼らなりの若さでいまだからこそ歌える歌があるように、サザンはサザンで工夫を凝らして、僕らが演奏してこそ楽しんでもらえるような歌をこれからも歌っていきたいと思います」(桑田)

 かつての思春期に洋楽や日本の歌謡曲から影響を受けた青年たちが組んだバンドは、いまや国内はもとより、海外のベテラン勢とも異なる姿で、未踏のキャリアを更新し続けるまでの存在となった。祝祭と憂いと慈しみの先に広がるサザンのこれからとは? やはり今後も期待せずにはいられない。

(文:内田正樹)

イモトアヤコ (C)ORICON NewS inc.

2018/08/19 08:40

バラエティ番組におけるテロップの役割に変化 「情報を補う」から「ツッコミ」に  イモトアヤコが安室奈美恵と念願の対面を果たした『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)の平均視聴率が21.5%を記録した。同作が日曜夜の激戦区で安定した視聴率を誇り続ける理由として「キャスティングの妙」や「ドキュメント要素」などが挙げられるが、「テロップの巧みさ」にも理由はあるのではないか。レギュラーの手越祐也への“女性ネタ”、いとうあさこへの“ババアネタ”など、出すタイミングはもちろん、同番組の“ツッコミ力”はバラエティ界随一。他の人気バラエティ『月曜から夜ふかし』(日テレ系)、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)でも“ツッコミテロップ”があり、今のバラエティ番組にはテロップという“相方”が必要不可欠とされているようだ。

■バラエティにおけるテロップ いち早く使い始めたのは?

 バラエティにおけるテロップは、『探偵ナイトスクープ』(朝日放送テレビ)や『進め!電波少年』(日テレ系)に由来があると言われている。だが一般に浸透させたという意味では『HEY!HEY!HEY!』(フジテレビ系)の役割も大きいだろう。

 2015年に放送された『ワイドナショー』(フジ系)で、博多大吉が「ダウンタウンさんの『HEY!HEY!HEY!』でテロップが効果的に入れられだしたのが全国的なテロップの最初だと思う」と発言。これに松本人志は、スタッフから相談されて「やってみたら」と話したエピソードを披露。効果として「ミュージシャンの人って、喋り慣れてないから間が悪かったりするのよ。それをテロップで多少、メトロノームじゃないけど、ちょっとテンポ作ってたような気がしないでもない」と解説した。

 メディア研究家の衣輪晋一氏は、「『ガキの使いやあらへんで!』(日テレ系)で、当初はなかったテロップが使用されている現状を見ると、松本さんはテロップの使用に肯定的な人」と解説。「一方で明石家さんまさんは、テロップを使わないこだわりを持つ人。自身のトークの腕があるからこそ、テロップよりもトーク主体のバラエティを目指しているのでしょう。ほかタモリさんやビートたけしさんの番組でもテロップを見かけることはあまりありません。大御所の方々はテロップのない時代から人々を楽しませており、“そんなのなくても楽しい番組を作れる”自信があるのだと思います」と続けた。

■強めのツッコミテロップが出せるのは出演者との信頼関係があってこそ

 バラエティのテロップ文化の先駆け『電波少年』の遺伝子を受け継いでいるのが『イッテQ!』だ。プロデューサーは日テレのエース古立義之氏。古立氏は『電波少年』の元スタッフで、その過激さは出演者の扱いやツッコミにしっかりと受け継がれており、例えば手越への「私生活で羽目を外しすぎないこと」といった、危なめ(?)のものから、いとうあさこへの「ババァ ガチで犬に噛まれる」といった、かなり強めのツッコミまで様々。

「こうした強めのツッコミができるのは出演者や事務所との信頼関係もあってこそ。他局の番組製作者からも、『イッテQ!』はテロップやナレーションを入れる間合いと言葉選びが絶妙だと好評価。『電波少年』由来のセンスと、古立氏の才能が見事に融合し、そして進化を遂げています」と衣輪氏。

 このほか『水曜日のダウンタウン』(TBS系)でも多くの“ツッコミテロップ”が。ブレーク中のクロちゃんへの「死ねばいいのに」などの出演者へのツッコミのほか、個性的なキャラで歯のない人に「カバ風の口元」のテロップなど、素人へのツッコミも容赦なし。『月曜から夜ふかし』(日テレ系)も同様で、街頭インタビューに登場した海辺のギャルに「見るからに偏差値が低そうなこの2人」とツッコミテロップを入れるなど、本人たちも気づいてない“どこかおかしな点”にツッコミを入れることで、フェフ姉さんや桐谷さんなど、素人スターが生まれることも多々あった。ときにツッコミが強すぎてマツコ・デラックスが「やめなさいよ〜」とたしなめる場面も目にするほどだ。

■能力の高い番組制作陣が増加したことにより「ツッコミ力」もアップ

 バラエティにおけるテロップは、昔の海外コメディドラマやドリフターズのコントのように、笑い声を入れることで「ここで笑って!」と視聴者に訴えかける役割も果たしてきた功績がある。

 「結果、バラエティはテロップだらけになり、“さすがに多すぎる”と視聴者が辟易としました。ですがそれは制作スタッフが、トレンドに乗って、ただただテロップを付けてきたという事情もあったからです。そんな中、前出の古立氏やテレビ朝日の加地倫三氏(※『アメトーーク!』総合演出)のような笑いのセンスを持つ人たちが躍進。さらには、ダウンタウンさんで育った“笑いのセオリーがわかる”スタッフも増えてきた。松本さんのボケを面白わかりやすく“翻訳”するような浜田雅功さんのツッコミのように、昨今のテロップでは起こっている状況を笑いへと昇華する力が備わっています」(衣輪氏)

 報道番組で使用されはじめたと思われるテロップ。そもそもは「今、何のニュースを報道しているのか」を、途中からでも視聴者にもわかるように示すなど、リアルタイムの画面から受け取りきれない情報を「補う」はたらきがあった。衣輪氏いわく“攻めていきたい”“いい意味でふざけてると思われるような面白さを出していきたい”など、クリエイティブの矜持を持ったプロデューサーが増えているとのことで、今後も“素直に笑える”番組にはエッジの効いた“テロップ使い”が重要な要素となるだろう。

(文/中野ナガ)

いとうまい子の公式サイト、トップページ(スクリーンショット) (C) 1995-2017 Mai Company, All Rights Reserved.

2018/08/19 08:40

手作りHP風タレント公式サイトが話題 “時代遅れ”のデザインから生まれた“味”  インターネットが一般に普及しはじめてから20年近く経った。SNSで自己発信することが当たり前となった今、なぜかその中でも芸能人のちょっと“時代遅れ”なホームページが改めてネットユーザーに注目されている。阿部寛、いとうまい子、西村知美にしきのあきら、我修院達也(旧名:若人あきら)、グッチ裕三、沢田研二森進一…など大御所芸能人の公式サイトは、90年代後半、00年代前半の香りたっぷりで思わず過去にタイムスリップしたかのようなデザイン。「懐かしい」、「変わらないでほしい」との声がSNSで続出している。一周回って「古い」が愛される“レトロ”なホームページの魅力とは?

■カウンター、壁紙、「ENTER」ボタン、BBS…インターネット創生期のデザインが現存

 “懐かしい”と感じるホームページと言えば、ひと昔前のフォントで大きく表示されるタイトル、同じ画像が一面に並ぶ壁紙、アクセスカウンター、TOPページからメイン画面へ飛ぶ「ENTER」ボタン、掲示板のBBS、日記…などが思い浮かぶ。

 例えば、俳優・阿部寛のHPを見ると、トップ画面の壁紙は「ABE Hiroshi ABE Hiroshi ABE Hiroshi…」の文字で埋め尽くされ、映画出演のページは「Movie Movie Movie…」の連発となる。コンテンツのメニューは左サイドにあり、色使いも書体もどことなく古く、阿部自身の写真もずいぶんと若い。(これは昔作ったHPが放置されているな…)と思いきや、「TBS日曜劇場『下町ロケット』2018年10月スタート」との情報が“New!”として最新情報も更新されており、古い作りのHPと「2018年」の文字とのギャップ感が妙に新鮮だったりする。

 そして、その古さに懐かしさを感じているファンも多いらしく、2016年にニフティ株式会社のホームページ作成サービス「@homepage」が終了し、新サービス「LaCoocan(ラクーカン)」に移行した際は、阿部寛の公式サイトのデザイン変更が“危惧”されたが、デザインはそのまま。これにファンたちも胸を撫で下ろすと同時に、「文化財指定にすべき」との声も上がった。また、写真が阿部本人の1枚しか使われていないため、データ量が非常に少なく=表示速度が異様に速く、「爆速でワロタ」、「通信制限がかかっているのにサクサク見られた」、「WEBデザインの究極完成形」との称賛の声もあふれているのである。

■公開当時は最先端! タレント自ら手掛けたホームページも

 また、いとうまい子のHPは開設されたのが1995年、芸能人のHPとしては老舗中の老舗で、その作りも1995年当時のままなのではないかというレトロな雰囲気。「いとうまい子ホームページ」の書体も懐かしければ、その下のアクセスカウンターにも哀愁が漂う。「Enter」をクリックしてメニューにいくと「Profile」や「Maiko’s Memo」、「らくがきっちょ」などのコンテンツがあり、手作り感たっぷり。

 実はこの公式サイト、「よくある質問」の「このページは本当にいとうまい子さんがやっているのですか?」との質問に、「はい。本当に私がやっています。所属事務所が宣伝のためにやってくれてる、なんてことはありません。もしもそうだったら、もうすこしカッコいいページになってるはずですよね」と回答しており、いとうまい子が自ら作成していることがわかる。

 1995年と言えばダイヤルアップ接続が常識で、FAXの送信音のような「ピーガラガラ…」といった音がしていた時代。インターネット人口もわずか571万8000人の中、当時としては最先端のプロモーション方法だったとも言え、いとう本人の作り込み度も高い。今思えば、いとうまい子は元祖ネット芸能人のひとりと言えるだろう。

■かもし出す“良い人”感、「時代遅れ」「ださい」が逆に個性に

 そして、2010年代も終わりに近づき、時代に合わせたスタイリッシュな公式HPがスタンダードな今、こうしたレトロホームページはやはり「時代遅れ」で「ダサく」見えてしまうかもしれない。しかし、今風の公式サイトはどこにでもあるからこそ、今年再ブレイクしているDA PUMPではないが、かつての“ノリ”が“ダサカッコいい”と映ったり、“潔く”見えたり、世代によっては“懐かしい”わけである。むしろ、ノスタルジーを求めて定期的に覗きたくなるサイトとして認識され、BBSなどの交流の場も憩いの場となり、そうした公式サイトを残し続けるタレント自体が、どこか温もりのある“良い人”に見える。

 例えば、西村知美は、いきなりトップ画面でアイドル時代の写真と歌が流れ、タイトルも「TRORIN.COM」(西村のアイドル時代のニックネームはトロリン)とアイドル時代の80年代を存分に楽しめる公式サイト。1996年にはじまる「Q&A」コーナーは現在までに80回更新されており、5〜6問のファンからの質問に対して最大600字にものぼる長文で回答するなど、ファンを大切にする西村の生真面目さがうかがえる場になっている。

 デザインが凝っていたり、個性的なコンテンツがあるなど、芸能人の公式サイトにもいろいろあり、SNSを駆使して自己発信することが当たり前にもなっている。だが、その反面、SNS疲れする芸能人も増えている。そういった意味では、無理して毎日ブログを更新しなくても、手作り感のあるホームページで、マイペースに更新するのも本人の体温がしっかりと伝わってくるのではないだろうか。

 移り変わりの激しいネット分野において、タレントにしても常に新しいプロモーション方法が模索される今。時代に流されずに初期のスタイルのままに運営されているサイトには、ユーザーもかえって“安心”や“力強さ”、“信頼”などを感じるだろう。こうした“レトロ”なホームページは今後もファンたちに愛され続けていくだろうし、芸能人のネットとの付き合い方という点でも再考するヒントがありそうである。

18年7月期ドラマで“章立て”を謳っている主なドラマ

2018/08/19 07:40

『ぎぼむす』『高嶺の花』など多数、“章立てドラマ”増加の理由  8月15日に放送された、日本テレビ系ドラマ『高嶺の花』第6話終了後の予告編で、「次週から“第2章”がスタート」と発表された。実は今クール、“章立て”を謳うドラマが少なくない。

◆『高嶺の花』ほか、『ぎぼむす』『この世界の片隅に』『ハゲタカ』も

 キャリアウーマンの主人公・亜希子と、結婚相手・良一の連れ子である娘のみゆきが、ともに成長し“家族”になっていく様子を描くTBS系『義母と娘のブルース』は、8月14日放送の第6話から第2章がスタート。8歳だった娘が高校生に成長し、義母と娘を取り巻く環境も大きく変化した。

 テレビ朝日系の木曜ドラマ『ハゲタカ』は、第1話〜3話まで、日光みやびホテル買収にまつわるドラマが展開されたが、8月9日放送の第4話から第2部として、大手電機メーカー・あけぼのの買収に関する物語が描かれている。また、TBS系の日曜劇場『この世界の片隅に』では、8月19日放送の第6話から後編がスタート。広島への原爆投下と、その後の日々が描かれる。

◆「ロケット編」「ガウディ編」を展開、日曜劇場『下町ロケット』の成功例

 “章立てドラマ”の成功例として記憶に新しいのは、2015年10月クール放送のTBS系日曜劇場『下町ロケット』だろう。同ドラマは「ロケット編」、「ガウディ編」という2つの物語をそれぞれ5話ずつ放送。週刊エンタテインメントビジネス誌『コンフィデンス』による、ドラマ満足度調査「オリコンドラマバリュー」では、各編がそれぞれ徐々に満足度を上げていき、クライマックスの第5話、第10話がともに100Pt満点を記録するという、理想的なフィニッシュを生み出した。

 ほかにも、2016年1月クールのTBS系金曜ドラマ『わたしを離さないで』(3部構成)、2017年1月クールの火曜ドラマ『カルテット』、2017年4月クールの日曜劇場『小さな巨人』、2017年7月クールの日曜劇場『ごめん、愛してる』というように、“ドラマのTBS”得意のパターンとなっていて、それぞれ「なぜ2部構成なのか?」の理由が分かりやすくなっているが、フジテレビも2016年1月クールの『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』や、2018年1月クールの『海月姫』を2章立てで展開。『いつかこの恋を〜』は、全話終了後の視聴者満足度を100Pt満点中66.9Ptまで上げ、“質の高いドラマ”を表彰する『第3回コンフィデンスアワード・ドラマ賞』で作品賞を受賞。『海月姫』はそれには及ばなかったものの、100Pt満点中64.2Ptとまずまずの成績を残した。

◆視聴者に対する注意喚起に加え、巻き返しの意味も

 このような“章立てドラマ”が作られる理由について、上智大学文学部新聞学科教授・碓井広義氏は次のように語る。

 「連続ドラマの場合、第1回放送時には大きく宣伝できますが、それ以降なかなか告知することができません。しかし、“第2章スタート”と銘打つことができれば、視聴者に対する注意喚起になる。視聴者も新しい物語が始まるとなれば、『ここから見始めてもいいんだ』と考える人も出てくるでしょう。また、制作サイドに対する刺激にもなります。ここからネジを巻き直し、巻き返す意味があるのではないかと思います」

 日本テレビ系『高嶺の花』の第2部スタートは、まさに注意喚起・ネジのまき直しという意味がピッタリかもしれない。なぜなら、同ドラマのドラマバリューポイントは、第2話〜4話まで3週連続40pt台。直近4クールに放送されたプライム帯のドラマで、序盤3週連続40Pt台を記録したのは、『刑事7人』(17年7月期/テレビ朝日系)、『ウチの夫は仕事ができない』(17年7月期/日本テレビ系)、『崖っぷちホテル!』(18年4月期/日本テレビ系)、『Missデビル 人事の悪魔・椿眞子』(17年4月期/日本テレビ系)の4作品しかない。『ウチの夫〜』に関しては、第8話より「第2章スタート」としたものの、タイミングが遅すぎたのか、その後満足度を上げることができなかった。

 月9ドラマ『海月姫』も第3話まではかなり苦戦していたが、第6話からの第2部スタートを機に満足度を上げ、前半5話のドラマバリュー平均55.4Ptを、後半73.0Ptまで上げることに成功している。『高嶺の花』の本領発揮はこれからと期待したい。

YURiKA(中央)の4thシングル「ふたりの羽根」(『はねバド!』OP主題歌)を手がけた水野良樹とヤマモトショウ(右)

2018/08/19 07:40

“YURiKA×水野良樹×ヤマモトショウ”対談「自由度とつながりやすさがあるアニソン文化のこれから」  新世代アニソンシンガーとして注目されるYURiKAの4thシングル「ふたりの羽根」。アニメ『はねバド!』OP主題歌でもある同曲は、アニソンも数多く手がけてきたいきものがかりの水野良樹が作曲、アニソンは初となる元ふぇのたすのヤマモトショウが作詞・編曲を手がけている。それぞれ異なるフィールドで活躍する3人が、今作での初コラボと、今のアニソンのあり方について語り合った。

◆メロディが躍動する感じを歌詞でも活かしたい(ヤマモト)

──まず、この3人がひとつの楽曲で顔合わせをするのは初めてですが、制作はどういった形でスタートしたのですか?
【水野良樹】順番から言うと、『はねバド!』のオープニング曲としてYURiKAさんが歌い、僕が曲を作るというオファーがあって。作曲をしているなかで、このメロディにはきっとヤマモトさんが書く歌詞が合うんじゃないかなと思い、僕が作詞をお願いしたという流れでした。
【ヤマモトショウ】声をかけてもらったときはうれしかったですね。僕自身、アニメのオープニング曲に携わるのは初めてだったので。
【水野良樹】えーっ、今の今まで知らなかった(笑)。いろいろな方に歌詞を提供されているから、きっとアニソンも手がけたことがあるんだろうなと想像してて。ただそれとは関係なく、ヤマモトさんとは曲作りをご一緒したかったんです。たぶん、今作のメロディって歌詞をつけるのがすごく難しかったと思うんですよ。
【ヤマモトショウ】サビのパートですかね? わりと2音が続く構成になっていて……。
【水野良樹】そうそう。日本語は音数が多い言語で、たとえば英語なら2音で「Thank You」と言えちゃうけど、日本語で「ありがとう」と言うには5音が必要。少ない音数で意味のある、しかも聴く側の耳にスッと入るような発音の言葉を乗せていくのってすごく難しくて。
【ヤマモトショウ】おそらくこれは、バドミントンのラリーとかスピード感をイメージされているのかなと思って。バドミントンをテーマにした作品だからこそ、このメロディが躍動する感じを歌詞でも活かしたいなと書く上でのヒントにもなりました。
【水野良樹】歌を作る側だけじゃなく、歌う側にとっても大変な曲だったと思います。とくに歌い出しのサビのパート。こんなに音の差があるメロディをよくあれだけ無理なくしなやかに歌うなと驚きました。僕としては、音が跳躍することで、世界がワッと広がっていくような感じを出そうと考えて作ったんですが、これは普通の歌手では絶対に歌えないぞと思いつつ、でも、YURiKAさんなら大丈夫だろうとどんどん高くなっていったんですけど(笑)。
【YURiKA】歌い出しはいけるなと思ったんですけど、そこから一気に開いたので「やられたー!」と思いました(笑)。でも、これがキマったら絶対にカッコいいだろうなと。あと純粋にアニソンファン目線で言わせていただくと、冒頭の歌い出しとオープニング映像がピタッとシンクロして、「は」「ね」「バ」「ド」って出てきたのに爆アガリしましたね。来るぞ、来るぞ、来るぞー! という期待感から一気に主題歌の本編に突入する感じがめちゃくちゃツボでした。

◆テレビサイズの尺だけでもいろいろな解釈ができる(YURiKA)

──たしかにオープニング映像と楽曲の見事なシンクロ感が印象的ですが、アニメチームと楽曲チームではどんなやり取りがあったのでしょうか?
【水野良樹】アニメの主題歌って、すでに完成している映像とすでに完成してる楽曲を上手に組み合わせるような作り方もあるんですけど、今回はアニメチームから、音楽に合わせて映像を作ります、と。オープニング映像だけでも1つのエンタメになるようなものを作りたいというアニメチームの意思を感じて、楽曲のフックが映像とシンクロする心地よさなど、僕も安心して楽曲のなかにいろいろなフックを入れたりできたんです。
【ヤマモトショウ】だから今回は、まずテレビサイズの89秒を完成させて、映像チームにお渡しして、そのうえで最終的にフルサイズの楽曲に仕上げていくという作り方だったんですね。
【水野良樹】そう、だから楽曲チーム側としては2回の完成プロセスがあったという、通常のポップソングとはちょっと違う作り方でした。でも、テレビアニメのオープニングの89秒という尺って、ポップソングの一番おいしいところをパッケージするにはなかなか絶妙なサイズだと思いません?
【ヤマモトショウ】たしかに、通常のポップソングでも一番表現すべき歌詞、表現したい歌詞ってワンコーラス目に凝縮されていることが多いですからね。今回、原作コミックを読んだうえで歌詞を書いたんですけど、いろいろな要素が詰まった作品なので書きたいことがいっぱい出てきてしまって。ただ、僕としてはテレビサイズは『はねバド!』の主題歌、フルサイズは作品に寄り添いつつも、もうちょっと解釈に多様性のあるYURiKAさんのオリジナル楽曲というイメージで作っていきました。
【YURiKA】この曲って、テレビサイズの尺だけでもいろいろな解釈ができる歌詞だなと、毎週アニメを観てて思うんですよ。「ふたりの羽根」というタイトルも、最初はメイン登場人物の綾乃となぎさのことを歌っているとイメージしていたんです。だけど放送回によって、いろいろな“ふたり”の関係性が曲から聴こえてくるというか。ストーリーが進むにつれて、テレビアニメならではの懐の広い主題歌だなって改めて感じてます。

◆アニソンとポップミュージックは、東京都民か神奈川県民かの違い(水野)

──ところで、「アニソン」と「ポップミュージック」の位置づけをどう捉えていますか? とくに水野さんはいきものがかりのシングル曲であり、同時にアニソンでもある楽曲を多数制作されてきましたが。
【水野良樹】うーん、フィールドで言えばアニソンかJ-POPかの違いって、東京都民か神奈川県民かくらいの違いだと思います(笑)。同じ仕組みのなかで動いているけど、それぞれにアイデンティティがあって、それぞれにすばらしいという。ただ、違いがあるとすれば、アニソンの場合には1つの物語がすでに軸としてあるわけで、その軸から解釈を広げて曲を作っていけるから、ある種のやりやすさがあるぶん、逆を言えばそこに甘えてしまう怖さもあります。それから、出口に誰がいるかは常に意識します。アニメであればその作品をどういう層の人たちが観ていて、どういう楽しみ方をしているか、どう受け止めているか。それを意識して言葉を紡いで曲を書いています。アニソンの場合は、その作品のファンに自分たちがボールを投げるとしたら、こんな投げ方かなというのは考えますね。
【ヤマモトショウ】僕もアイドルやバンドのプロデュースをオファーされるなかで、アニメファンにも刺さるようにしたい、みたいな話をされることってわりとあるんですよ。それこそアニメ主題歌を取って、そこをきっかけに売れていきたいとか。そんな単純な話じゃないぞとは思うんですけどね。
【YURiKA】アニメとしてはすばらしい。楽曲としてはすばららしい。だけどその両方が合わさったからこそ、もっとすばらしい作品になるというのがアニソンの原点だと思うんです。どっちかだけでは成り立たないくらい強く結びついたもので、しかもテレビアニメの放送が終わっても、アニソンを聴くとそのアニメの世界は広がり続けるんですよね。だから何十年も前のアニメでも、アニソンとともに愛され続ける作品があるんだと思います。

──最近はヒプノシスマイクや浦島坂田船などによる、アニメをフックにした楽曲もヒットしています。こうした動向をどう見ていますか?
【水野良樹】アニメの虚構の世界というのは、リアルな人間では超えられないものが容易に超えられる可能性があります。時差だったり国境だったり。そうすると、出口がそれだけ増えるわけですから、いろいろな人に広く届けやすいというのはあります。それこそ、僕はあと100年もしたらライブのステージには立てないわけだけど、キャラクターであればそれも可能かもしれない。アニメという文化の自由度とつながりやすさはすごく魅力的。そこに魅力や希望を見出したりして、いろいろな才能が集まっているのが今なのではないでしょうか。ただやっぱり、さっきもヤマモトさんが言ったようにそんな単純な話じゃないというところに尽きると思います。よほど全力でやらないとミュージシャンとしての真価も疑われてしまう。そういう意味でもアニメやキャラクターとタッグを組むのは音楽家にとっては楽しくもあり、厳しくもあると思います。
【YURiKA】アニソンライブは独特ですが、アニメへのこだわりと愛が強いファンが多いという印象を受けます。最近は、キャラクターが歌う、アニメと音楽が一体になった作品も増えています。やはりそこに応援してくれる人、それに刺さる人が多いのではないでしょうか。
【ヤマモトショウ】アニメきっかけの曲といっても、そこには明確なビジョン、そしてクオリティがあります。そういうものがしっかりあって、全力投球でやって初めて成り立つものですが、それをやったときに、そこに広がる世界が今大きくなってきていて、才能が集まってきている。簡単なものではないけど、今そこは音楽家にとって楽しい場所なのではないかと思います。
(文/児玉澄子)

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